「Trevoリトリーバー」、日本初にして唯一の24時間以内急性期脳梗塞治療のデバイスとして適応拡大の承認を取得

25-Mar-2019

日本ストライカー株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:佐伯 広幸)は、3月20日、同社が製造販売する急性期脳梗塞治療に使う「Trevo(トレボ)リトリーバー」の治療可能時間を従来の発症後(最終健常確認後)8時間から24時間までとする適応拡大の承認を取得しました。この承認により、「Trevoリトリーバー」は、従来8時間までとされていた急性期脳梗塞治療に使用される機械的血栓回収機器として、発症から24時間まで使用することが日本で承認された唯一のデバイスとなります。

「Trevoリトリーバー」は、発症から24時間までの急性期脳梗塞患者の後遺障害を大幅に低減するとして、世界で初めてFDA承認並びにCEマーク認証を受けた唯一のデバイスです。日本ではこれまで「Trevoリトリーバー」のような機械的血栓回収機器は、発症後8時間までの患者さんにのみ治療が認められていたため、対象となる患者さんは一部に限られていました。しかしながら、ストライカー社が出資したランダム化比較試験「DAWN Trial」において、発症から6時間~24時間の間に特定の画像診断基準等を満たした上で「Trevoリトリーバー」を用いた治療を受けた患者群は、内科治療のみを受けた患者群と比較し、90日後の日常生活自立例の割合が約4倍も高くなることが示されました1。

今回、発症後24時間までの適応拡大の承認取得によって、発症時刻が不明もしくは起床時に脳梗塞症状を呈している患者さんなど、従来であれば機械的血栓除去術の対象とならず、閉塞部位周辺の梗塞が進行することで重大な後遺症が残ってしまう恐れがあった患者さんへも新たな治療選択肢を提供することが可能となります。

日本ストライカーでは、今後も「顧客と一体となって、医療の向上を目指す」というミッションのもと、一人でも多くの急性期脳梗塞患者さんを救うためにまい進してまいります。

 

■Trevoリトリーバーについて
Trevoリトリーバーは、ワイヤの先端に自己拡張型ステントが取り付けられた医療機器(ステントリトリーバー)です。X線透視下で行われる低侵襲治療で、医師が大腿動脈からこの機器を挿入し、脳内の血管閉塞部位へと誘導します。ステントリトリーバーは、血栓を取り込み体内から除去する設計になっています。
· 販売名:トレボ プロ クロットリトリーバー
· 医療機器承認番号:22600BZX00166000

■急性期脳梗塞について,
急性期脳梗塞とは、血栓やプラークなどによって脳血管が閉塞、狭窄し、血液が流れにくくなり、脳の組織が崩壊、壊死に陥る病気です。脳卒中の重症度や病変部によっては死に至ることもあります。脳卒中においても虚血性のものは最も多く、全脳卒中の87%を占めています。世界では毎年1,700万人が脳卒中を患い、650万人が死亡しています2。日本では、脳血管疾患(脳卒中)によって年間およそ11万人が死亡しており、日本人の死因第3位となっています。うち脳梗塞による死亡数は6万2,000件超となります3。

■日本ストライカー株式会社について
整形外科、外科、脳神経外科、脳血管内科、耳鼻科、口腔外科、形成外科、泌尿器科等、様々な診療科目で使用される医療機器を取り扱うグローバル企業、ストライカーコーポレーションの日本法人です。ストライカー社は米国ミシガン州に本拠地を置き、世界100カ国以上で事業を展開しています。
当社製品は、人工膝関節や人工股関節、骨折治療や脊椎用のインプラント製品をはじめ、脳血管内治療用の製品、内視鏡、手術器械、無影灯や画像統合システム等の手術室関連製品、ベッドやストレッチャー、体外式除細動器、自動心臓マッサージシステムなどの循環器救急医療領域の製品など多岐にわたります。詳しくはwww.stryker.co.jp をご覧ください。